夏休みの自由研究には、ソラヨミマスターを使って気象データ変動グラフを作成してみるのはどだろう!

小学生向けかもしれません。






夏休みの自由研究、小学校でも中学校でも担当の先生と相談してそろそろテーマを決める時期ではないでしょうか。


夏休みの自由研究と言えば


旺文社が主催する「全国学芸サイエンスコンクール」が最も有名だと思います。 第57回(2013年)の理科自由研究部門の中学生の部で金賞を受けた研究レポートにはとても驚かされます。

タイトルは「疑似微小重力環境の中での植物の生長について」、これだけで十分に難しいテーマです。

研究レポートはジャーナル論文に必要とされる要素を踏まえていて、3次元クリノスタットの制作と実験手順など検証実験が出来るように構成されており、またデータは複数年に渡った実験結果に加えて先行研究の調査も含んでいて大変すばらしい研究レポートだと思います。

これほどの内容の自由研究レポートを作成することは周りの環境なども含めて簡単ではないでしょう。

ところで、身の回りに目を向けてみると書店等でみかける自由研究に関する本やWeb上の記事では「手軽・簡単」がキーワードのように思います。 そもそも、小学校や中学校の授業で研究や研究レポートに関して授業に無いとおもいます。 ところが、夏休みではいきなり「研究レポート」を作成することになるので大変なんだと。

まずは、実験レポートを作成することから初めてみるとよいのではないでしょうか。

レポート作成までの段取り


夏休みは、旅行したり課外授業や塾や合宿などもあり夏休みの期間を通して何かを行うことは難しいでしょう。 ということは、実験は比較的短い期間で取り組めることが必要でしょうか。

旅行や外出時でも、台風やゲリラ雷雨が起こる時は外出は難しいでしょう。 旅行中や外出中に台風やゲリラ雷雨に遭遇すると移動も出来ないのでホテルやその場所にいるしか無い状況になると思います。

夏休み40日の期間中そのようなことが1度や2度はあるでしょう、その時には気象データを収集しておくと気象情報レポートを作成することが出来ます。

どこでもデータを収集するにはソラヨミマスターを持っていると便利です。

温度計や気圧変化計を制作することから行うこともできます。 温度計や気圧計自体を作って計測すると調査と制作をあわせたレポートを作成することが可能でしょう。

台風やゲリラ豪雨のタイミングで気圧変化や温度変化をトラッキングすると変化の大きいデータを集める事ができます。

ソラヨミマスター


少し前までは気圧を測定機器は手軽に手に入れる事は出来ませんでした。 ソラヨミマスターのようなハンディ機器が登場して個人でも気圧や風速を手軽に測定できるようになりました。
図1:ソラヨミマスター


ソラヨミマスターは、ウェザーニュースでレポートポイントを2000ポイント貯めて申請するとウェザーニュースから無料でいただけます。

ただし、ウェザーニュース会員であることが条件ですので月々300円程度は必要ですが1日10ポイント程度が上限ですので新規に始めると2000ポイント貯めるには約3ヵ月程かかります。

春頃からポイントを貯め始めると夏休み直前に手に入ると思います。 時期によっては申請から入手までに数ヶ月かかることもありますので年始から始めると夏休みに間に合います。

ソラヨミマスターの測定項目

  • 時計
  • 風速
  • 最大風速
  • 平均風速
  • 気温
  • 体感温度
  • 湿度
  • ヒートストレス指数
  • 露点温度
  • 湿球温度
  • 気圧
  • 標高

気圧トレンド記号

  • ↑:気圧の急上昇
  • ↗︎:気圧上昇
  • →:気圧安定
  • ↘︎:気圧低下
  • ↓:気圧の急低下

測定項目がたくさんありますので興味を持つ項目を測定できますね。 例えば、台風通過の際の風速を測定する事も出来ます(安全には十分に注意が必要です)、まはた気圧の変化を値で測定することも出来ます。

ただし、ソラヨミマスターにはデータ保存はできませんので測定データは別途記録が必要です。

先の大型台風8号が通過した際には気圧は990hPaまで下がりました。

実験レポートとは


大学生向け実験レポート作成方法の参考書*1から、実験レポートに必要な項目をピックアップすると次のような項目を含みます:

  • タイトル
  • 実験の目的(イントロダクション)
  • 材料と方法
  • 結果(自分の実験の結果)
  • 考察(結論)
  • 参考文献か引用文献
  • 図(通し番号とタイトル)
  • 表(通し番号とキャプション)

今の小学生(4年生か5年生)は授業でEXCELの使い方を教わるそうですので、4年生以上であればEXCELを使って表やグラフを作る事はそう難しく無いのではないでしょうか。

ただし、測定データの収集と表・グラフの作成には少し慣れが必要かもしれません。

中学生になると独立変数や従属変数という用語を習うと思います、グラフを作成する際には横軸に独立変数、縦軸に従属変数で作成することがグラフ作成の決まりです。

単純には時間変化の気圧グラフであれば、横軸時間で、縦軸hPaのようにします。

あとはグラフをどう読むか・・・それは、あなた次第です!

また、イントロダクションで仮説を立てますが、例えば台風通過時の気圧変動がどのようになるのかを想定すると良いのです。 実験する際に自分で調べた事や学習したことから予測を立てておいて、実際に測定して実証すると考えれば良いとおもいます。

まとめ


現実的な話、小学生が自主的に実験を計画して実施してまとめることは難しいかもしれません、親御さんの多大な協力が必要でしょう。 親も仕事をしているとそうそう時間がかけられないと思います。

そこでテクノロジーを使って効率よくさせて上げるのが良いのではないでしょう。

参考文献


※1:畠山雄二,大森充香(2011) 実験レポート作成方法 丸善出版 97pp